ガイダンス

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ともにつくるピースフルな住まい

ウサギ

「ちゅくいむじゅくい」の木

「ちゅくいむじゅくい」の木は、心(MIND)を根っこに、知恵(じんぶん)の幹をもち、四方に枝をのばします。自由はどこに?理想のライフスタイルは?進歩ってどういうこと?説明責任?豊かさとは?私たちの社会をめぐるさまざまな問いがあります。自然と人間の存在を「全体」としてとらえることの大切さを伝え、信頼や共感が持てるアートとサイエンスの出会いの場を築けるように、願いを込めて「ちゅくいむじゅくい」の木を描いてみました。

ちゅくいむじゅくい~生活に根ざす 『創』 『造』

ちゅくいむじゅくいは古来生活文化の中で育まれてきた沖縄の言葉です。 ちゅくい〈創る)とむんじゅくい(造る)を合わせて創造・creation を意味します。 それは知恵(じんぶん)が働いている機転の利いたモノづくりを指し、農業から子育てまで幅広く使われてきました。 生活文化をにじませるこの言葉の理解は一様ではありませんが、そこに ’ものづくり’ の原点をかいま見る思いがします。

生活文化の視点から建築を眺めると、時代の波に揺さぶられながら変化して新しい価値観を受け入れているのが見えます。そのつど困難にぶつかっては知恵(じんぶん)を出し合って乗り切ってきた。その精神こそが地域の特色であって、貴重な潜在的資源なのではないでしょうか。生活が多彩で豊かになったかに見える反面、ただ物資的変化の波にさらされるばかりで自ら考えてつくっていく喜びを忘れているようにも思えます。人の信頼や自然との共感が損なわれ、コミュニティーの基盤は壊れてしまっています。地域社会が抱えている課題と向き合って、もう一度暮らしの中に新しい息吹を吹き込む必要を感じます。住まいを考えることは建築と社会の幸福な関係を見出すきっかけにもなると思います。

明日の住まいを考える ものさし

個人や家族にとっての幸福とは?人と自然との関係をどのように保っていくのか?ものの価値をどこに見出したらいいか?何をどう使いこなしたらいいのか?新しい時代に転換していくための知恵が求められています。

ウサギ

人と自然のバランス

人と空間を構成する五元素(土・水・光・風・気)とのめぐりのいい関係を築くことが大切です。土と緑への回帰は生きることへの普遍的な価値を問い直す時代の新しいテーマです。自然と触れ合い、そこから得られる心の豊かさを視野に入れた計画が望まれます 。

コミュニティの再生

『あらゆる存在のエッセンスは愛』という境地で住むという観点からライフスタイルを模索して見るのも一つの手がかりになります。家づくりを通して地域や人と関わり、社会とのつながりを再認識するのも設計の役割です。愛と信頼のきずなは家づくりの宝物です。

美意識と生活の倫理

その人の性格や希望に合った住いを提案するためには住む人の人となりを良く知る必要があります。自分の好みや習慣、人生でやりたいことなどを思う存分語って、知恵(じんぶん)を働かせましょう。それぞれの思い思いの考えや表現が家づくりに反映していきます。

地域循環型経済

人が社会で暮らしていくうえで最低限必要な要素が五つあります。衣・食・住そして医療と教育です。住いはその中の一つですが、経済の側面で考えるとその生産と供給の仕組みが複雑です。 めぐりのいい建築事情とは言えないようです。建築にかかわる資材や技術や労働力などさまざまです。他の分野に比べてまだまだ進展の余地があると考えます。ここでも設計の知恵と工夫が要求されます。